FXの確定申告の書き方と、損失した時の繰越控除のやり方
- 作成日:2018/02/25
- 更新日:2019/03/05
FXをしている方向けの確定申告書の書き方です。 年間で損失でも来年以降のことを考え申告しておくことをお勧めします。 なお、サラリーマンが副業としてFXをしている場合を想定しています。
また、このページはFXに関する説明なので、 FXの入力個所以外については以下をご参照ください。
FXは分離課税の「先物取引に係る雑所得等」に書く
確定申告書等作成コーナー の「所得・所得控除等入力」画面からFXの入力欄にいきます。 FXの所得は分離課税の「先物取引に係る雑所得等」になるので、 こちらに記述していきます。
後ほど詳しくご説明しますが、1年間のトータルがマイナスになったとしても繰越控除が可能なので、 入力しておくことを強くお勧めします。
損益などの取引内容を入力
給与情報などを入力する「所得・所得控除等入力」画面の下の方にある「先物取引に係る雑所得等」をクリックします。
先物取引に係る雑所得の詳細を入力します。 一番最初の「所得区分」は 雑所得用を選びます。
続いて取引内容の入力ですが、これはFX業者毎に入力していきます。 入力する内容は1年間の合計です。 種類は「外国為替証拠金取引」として、 数量は「1枚=1万通貨」として入力しても良いのですが、何度も取引している場合は空白でもOKです。 決済年月日についても、1年間に複数取引をしていると指定できないので空白で大丈夫です。
取引内容の続きです。 「差金等決済に係る利益又は損失の額」にはFXトレードで得た損益を入力します。 マイナスの場合は「-」をつけることを忘れないようにしましょう。
必要に応じて必要経費も入力します。 また、複数のFX業者で取引をしている方は「もう1件入力する」を押して 同様に取引内容を入力します。
全ての入力を終えたら入力終了(次へ)を押します。 これでFXの先物取引に係る雑所得の入力は完了です。
なお、年間を通して収益が損失だった場合は、以下の繰越控除も入力しておきましょう。
損失は3年間、繰越控除が可能
FXで常に利益をだすのは難しいため、損失となる年もあるかと思います。 FXでは「繰越控除」という制度があるので、収益がマイナスになったからといい確定申告をしないのは非常にもったいないです。
繰越控除とは
繰越控除とはFXで損失をだした時に確定申告をしておくことで、 利益がでた年の税金をマイナスの年の損失で軽減できる仕組みです。
例えば、2018年は25万円の損失をだし、翌年は40万円の利益になったと仮定します。 本来は翌年に利益が出た40万円に対して税金がかかります。
しかし、繰越控除を利用すると プラスの年の40万円の利益からマイナスの年の25万円の損失が引かれた15万円に対して税金がかかるようになります。
つまり、損失になった年に確定申告をしておくことで、いつか利益になった年の税金負担を軽減できるということです。 ただ繰越控除は3年間のみ有効なので、4年以上前の損失は無効となってしまいます。
繰越控除のやり方
繰越控除は「確定申告書等作成コーナー」でFXの損益情報を入力する画面で入力できます。 上記の先物取引に係る雑所得等に入力でFX業者の情報を入力したと思いますが、 その下の方に以下のような損失の入力欄があります。
このように、過去にFX取引で損失をだしている場合は3年分まで繰り越しで申告できます。 来年はプラスの収益になるかもしれませんので、忘れずに入力しておくと良いでしょう。