振替納税とは?手続き方法と口座振替依頼書の書き方まとめ
- 作成日:2018/02/27
- 更新日:2019/03/10
税金を納める方法はいくつかありますが、その中の一つ「振替納税」についてまとめました。 最初に手続きをしておけば、翌年以降は口座から自動引き落としになるので非常に便利です。
振替納税とは
振替納税とは税務署に税金を納める方法の一つで、 口座から納税額が自動で引き落とされるのが特徴です。
納税方法は振替納税の他に、指定の場所(税務署や金融機関など)に出向いて納付する「窓口納付」や、 クレジットカード納付などがあります。
納付方法 | 簡易説明 |
---|---|
振替納税 | 口座から自動引き落とし |
クレジットカード納付 | インターネット上でのクレジットカード支払 |
コンビニ納付 | コンビニで支払 |
ダイレクト納付 | e-Taxにを利用した支払 |
インターネットバンキング | インターネットバンキングやATMを利用した支払 |
納税すればどの方法をとっても良いのですが、 振替納税は1度手続きをしておけば翌年以降は自動で口座から引き落とされます。
よって、毎年確定申告をする人にとっては非常に便利な納税方法です。 国税庁も納税には振替納税を利用することを推奨しています。
振替納税の注意点
便利な振替納税ですが、注意することが2つほどあります。
金融機関の口座が残高不足
振替納税は指定した金融機関の口座から自動で納税額が引き落とされます。 しかし、口座に支払う納税額が入金されていないと引き落としができません。
そうなると納税できないため延滞税が発生してしまい、支払いが遅れた分だけ納税額が増えてしまいます。 よって、口座の残高には気を付けておきましょう。
サラリーマンなどは給与が振り込まれる口座を指定しておけば、 よほどのことがない限り残高不足とはならないかと思います。
引っ越しで納税する税務署が変更
引っ越しによって納税する税務署が変更した場合は、再度新しい税務署へ振替納税の手続きが必要です。
振替納税は毎年自動引き落としになるので、税金を納付していることを忘れがちになります。 なので、引っ越しをした場合は忘れずに再度手続きをし直しましょう。
振替納税の手続き方法
振替納税の手続きは「口座振替依頼書」という用紙に必要事項を記入し、 税務署または引き落とす金融機関に提出することで完了します。
金融機関によっては振替納税の手続きを取り扱っていない場合もあります。 この場合は税務署に提出します。
口座振替依頼書は税務署や金融機関に備えていますが、 以下の国税庁のホームページからダウンロードすることも可能です。
「入力用」と「手書用」の2種類がありますが、入力用はパソコンで直接入力できます。
また、 確定申告時に各書類と一緒に作成することも可能 です。 簡単に作成できるので、確定申告書等作成コーナーを利用している方はこの方法がお勧めです。
口座振替依頼書の書き方
口座振替依頼書の書き方をご説明します。 例として 口座振替依頼書ダウンロードページ の「入力用フォーマット」を使用します。 このPDFファイルは入力可能な個所をクリックすると書き込みができるようになっています。
まずは口座振替依頼書の上部の入力についてご説明します。
左側の日付は口座振替の利用を開始する日付です。 税務署長あての箇所は、提出する税務署名を記載します。 また、氏名横には印刷した後に押印します。
続いて中部の入力についてです。
右上の日付は提出日です。 金融機関は口座引き落としをする銀行などを記載します。
赤丸の箇所は印刷した後に記入・押印するところです。 「金融機関お届け印」は銀行に登録してある銀行印を押します。 中央の赤丸は印刷後に自分の氏名を記入します。
最後に下部の入力についてです。
こちらは振替依頼をする種類を決めるところで、印刷後に申請するものに〇をつけて、それ以外は2重線で消します。 1期分・2期分とは予定税のことで、前年の申告納税額が15万円以上のときに収める税金です。
入力がすべて終えたら印刷をして、上記で説明した手入力を2カ所、押印を2カ所して完了となります。
確定申告時にも振替納税の手続きが可能
確定申告書等作成コーナーで確定申告をする時、その途中で口座振替依頼書を作成することができます。
なお、ここでは口座振替依頼書の作成箇所のみピンポイントで説明しています。 その他の確定申告の入力については以下にまとめています。
口座振替依頼書を作成するには、確定申告書等作成コーナー の「住所・氏名等入力」画面の最後に、以下のような納税方法の確認画面が表示されます。 赤枠の振替依頼書を作成するを押下します。
すると以下のような入力画面が表示されるので、該当する内容を入力します。 個人情報のためここでは省略していますが、引き落とす金融機関の情報も入力します。
入力が完了すると、以下のように振替依頼書の訂正・削除が表示されます。 これで振替納税の記入は完了です。
そのまま確定申告書等作成コーナーを先に進めて、最後に印刷をします。 印刷後は、銀行印を押して預貯金口座の名義を手入力して完了となります。
印鑑を押すのは赤丸の「氏名の右横」と「金融機関お届け印」のところです。 金融機関お届け印は、口座を作成した時に登録した印鑑(銀行印)で押印します。
画像の四角い赤枠は自分の名前を手書きします。 手入力はここのみで、後は自動で入力されています。
あとはこれを税務署か引き落とし先の金融機関に提出して、口座振替依頼書の手続きは完了となります。
引き落とし日の確認
税金が引き落とされるのは振替納税の手続きから数か月先ですが、忘れずに確認しておきましょう。 所得税及び復興特別所得税の振替日は2018年(平成30年)は4月20日です。
このように、取引内容に「税金 29ネン3キ シヨトク」などとなって引き落とされます。 「29ネン」の箇所は年度が記載されます。この例では29年度分の税金が引き落とされています。
振替納税の手続きで不備があった場合は税務署から連絡がくるという情報も聞きますが、 振替日になっても引き落とされない場合は、すぐにこちらから税務署に連絡すると良いでしょう。