Bluetoothとは?接続方法とバージョンやプロファイルについて解説
- 作成日:2018/09/17
- 更新日:2018/10/14
電子機器でよく使われるBluetoothについて初心者でもわかるように解説していきます。
Bluetoothとは
Bluetoothとは無線LAN規格の一種です。有線コードがなくても電波を飛ばせるため、 機器同士がワイヤレスで通信できるのが特徴です。
送信機と受信機
Bluetoothで通信するには電波を送る送信機と、電場を受ける受信機の2つが必要です。 例えば、iPhoneとイヤホンをBluetoothで接続して音楽を聴く場合、 iPhoneが送信機、イヤホンが受信機となります。
iPhoneで流したい音楽を選択して、 それをイヤホンで受信して聞くのです。
実際にはどちらの機器が送信・受信なのかは意識することはないでしょう。 まずは接続したい機器がBluetooth対応なのかを確認しておきましょう。
Wi-Fi接続との違い
似たようなものにWi-Fiがあります。 こちらも無線LAN規格の一種ですが、Bluetoothより通信速度が速く通信範囲も広いです。
また、Bluetooth接続は1対1の通信が基本ですが、Wi-Fi接続は複数の機器と同時に通信することができます。 ただ、デメリットとして消費電力がBluetoothより多いです。
簡単に言えばBluetoothの強化版がWi-Fiといったイメージですが、用途が異なるため どちらが優れているというわけではありません。
バージョンと互換性
2018年10月時点で、BluetoothにはVer1.1からVer5.0まで様々なバージョンがあります。 Verの数値が上がるにつれて高機能になっていきます。
Ver | 説明 |
---|---|
1.1 | 普及された基本的なバージョン |
1.2 | 無線LAN干渉対策が追加 |
2.0 | 通信速度高速化のEDRに対応 |
2.1 | ペアリングが簡単になり、バッテリー寿命を延長するSniff Subrating機能を追加 |
3.0 | 通信速度を高速化するHigh Speedに対応 |
4.0 | 大幅な省電力ができるBLEに対応。様々な機能を追加 |
4.1 | 通信速度を高速化。自動再接続や直接インターネット接続が可能になる |
4.2 | 通信速度とセキュリティが向上 |
5.0 | 通信速度と通信範囲が向上 |
2つの機器でBluetooth接続をする場合、それぞれのバージョンを合わせる必要がありますが、 数値が新しいものは古いものにも対応しており、互換性があるのが普通です。
例えばVer5はVer4にも対応しています。 しかし、中には古いバージョンとは互換性がない機器もあるので、 対応しているバージョンは確認しておきましょう。
また、機器同士のバージョンが異なると古いほうの機能が優先されます。 例えば、Ver5とVer4の機器同士だとVer4までの機能しか使えないのです。 2つ機器のバージョンを同じにしておけば無駄なく機能が使えますね。
プロファイル
プロファイルとは機器同士の約束事のことです。 2つの機器でBluetooth接続をする場合、 お互いに「こういうルールでやろうね」という決まりを決めておく必要があります。 2つの機器はこのルールに沿って通信をするわけです。
このルールのことをプロファイルといい、ルールは機能毎にあります。 よって、多機能な機器はたくさんのプロファイルをもつことになります。
プロファイル名 | 機能 |
---|---|
A2DP | ステレオ音声を伝送する |
AVRCP | 再生・停止など機器のコントロールをする |
FTP | ファイルを転送する |
HSP | 音声をヘッドセットなどに転送する |
HFP | 電話の発着信を行う |
ある機能を使いたい場合、その機能のプロファイルを接続する両方の機器がもっているか確認する必要があります。
例えば、Bluetoothで高音質の音楽を聴くにはA2DPというプロファイルが必要なので、 接続する両方の機器がこのプロファイルに対応しているか確認しましょう。
ペアリング
機器同士をBluetoothで接続することをペアリングといいます。 やり方は簡単で、接続する2つの機器を両方ともペアリングモードにすれば、大抵は自動的にペアリングされます。
ペアリングモードのやり方は機器の説明書等に記載されています。
基本的には1度ペアリングすれば電源を落としても再ペアリングする必要はありませんが、 中には再度ペアリング作業が必要になる機器もあります。
また、通常Bluetoothのペアリングは1対1なので、接続する機器を変更したい場合はその都度ペアリングが必要になります。
マルチペアリング
電子機器の中にはマルチペアリングという機能を搭載する機器もあります。 マルチという名の通り複数の機器に対応できますが、同時にBluetooth接続ができるわけではありません。
マルチペアリングとは複数のペアリングを記憶できることを意味します。 つまり、ペアリングをし直さなくても簡単に接続する機器を変更できるのです。 あくまで同時接続は1対1なので、単に切り替えが楽になるというイメージですね。
パスキー
パスキーはペアリング時に求められるパスワードです。別名で「パスコード」「PINコード」「PINキー」ともいいます。
パスキーは製品説明欄や付属される説明書に記載されていますが、 機器によってはパスキーがないものもあります。
パスキーの入力方法は機器によって異なります。 手動で入力する場合もあれば、最初から固定値を持っている機器もあります。
指定されたパスキーでないとペアリングできない機器もあるので、 接続機器のパスキーは確認しておきましょう。
注意点とまとめ
Bluetoothを利用する場合、単純に機器同士がBluetoothに対応しているかだけを確認するのは危険です。 具体的には以下の点に注意して機器を選びましょう。
- 機器同士のバージョンに互換性があるか
- 使いたい機能のプロファイルを搭載しているか
- 機器同士が対応しているパスキーか
商品説明欄や購入者のレビューなどにより、これらの情報は割と簡単に入手できます。 機器同士が接続できないトラブルを避けるためにも、これらの確認は必須です。