【インプラント治療】歯科医・名医の選び方
- 作成日:2018/06/02
- 更新日:2018/08/04
インプラント治療は高額な治療方法なので失敗は絶対したくありませんよね。 良い先生に診てもらうために、歯科医を選ぶポイントをまとめました。
インプラント治療と資格
インプラントは入れ歯などと異なり手術が必要となる専門性が高い治療方法ですが、 歯科医なら誰でもインプラント治療ができます。
つまり、インプラントを患者に施すのに必要な資格はないのです。 その反面、インプラントは高額治療なので歯科医にとっては収入になる治療方法となっています。
ゆえに、インプラントを実施する技術がない歯科医でも無理して手術し、結果失敗してしまうトラブルがあることに注意が必要です。 中にはたった数時間の研修を受けただけでインプラント治療をした歯科医も過去にいました。
町の歯科医は個人で運営されているので、 利益がでなければ赤字となり経営ができなくなるのです。
歯科医の中にはインプラントについて十分な準備・研修をして手術をする名医もいますが、 全ての歯科医がそうではありません。
よって、インプラントの歯科医選びは最重要課題と考え、慎重に選ぶ必要があります。
専門医と指導医
インプラントを扱う歯科医のなかで「専門医」や「指導医」という資格を持つ人がいます。 専門医とは学会に所属しており、インプラントに関する優れた知識・技術を持っている歯科医に与えられる資格認定制度です。
有名な学会としては「日本口腔インプラント学会」や「国際口腔インプラント学会」などがあります。
インプラント治療は歯科医なら誰でも行えるので、このような目に見える肩書があると非常に安心できますね。
「専門医でない=技術力がない」というわけではありませんが、 名医を選ぶ一つの目安となります。
また、指導医とは専門医の中でもさらに優れた知識と技術を持つ歯科医のことです。 上級専門医というイメージですね。専門医というだけでも数が限られるのに、指導医となるとさらに貴重な歯科医となります。
歯科医の選び方
歯科医は点数化できないので誰を選べば良いのかわかりにくいですよね。 その反面、インプラント治療における歯科医の技術力は差があるので、 歯科医選びはミスができない重要なことです。
以下に選ぶうえでのポイントをまとめました。資格と症例数だけで選んでも、かなり絞り込めるはずです。
資格の有無
上記で記載した通り、専門医・指導医の歯科医は知識と技術面が優秀である可能性が高いため、 この資格認定制度を所持しているかどうかは一つの判断材料になります。
国際口腔インプラント学会の専門医も良いのですが、一般的には 日本口腔インプラント学会の専門医のほうが取得が難しいと言われているため、 こちらの資格を所持しているかで判断すると良いでしょう。
日本口腔インプラント学会の専門医・指導医は以下で確認できます。
症例数が年間100本以上
インプラント治療を扱っている歯科医のうち、年間100本以上実績がある歯科医は数パーセントと言われています。
歯科医の技術も治療を経験することで磨かれていくため、 症例数が多いという事は日常的に経験を積んでいる歯科医と言えます。
実績は面談なのでは直接聞きにくいため、歯科医院のホームページで確認すると良いでしょう。 実績が豊富な歯科医院はサイト内でPRしていたりします。
光機能化インプラントができる
光機能化インプラントとはインプラント治療で使われるチタンの劣化を防ぐ技術です。
チタンの表面は経年劣化しますが、光機能化技術で光線をあてることでチタンと骨を接着させ長持ちさせることができるのです。
従来は骨の接着面積は40~60%程度でしたが、 光をあてることで約98.2%まで上昇します。
患者側から見ると凄さがわかりずらいですが、インプラント業界ではかなり革新的な技術です。 しかし、光をあてる機器がかなり貴重で導入している歯科医院はかなり限られます。
ゆえに光機能化インプラントを導入している歯科医院はインプラントにかなり力を入れているでしょう。 導入している歯科医院は以下から確認できます。
十分な設備が整っていること
インプラントは手術を要する特別な治療なので、相応の設備が必要となります。 少なくとも「歯科用CT」と「完全に個室の治療室」の2つは完備しているか確認しましょう。
歯科用CTとは画像診断法の一つで、3Dを用いることで口内を的確に撮影することができるのが特徴です。 平面的なレントゲンと異なり立体的な撮影ができるため、インプラントを埋め込む位置を正確に把握できるのです。 よって、歯科用CTはインプラント治療には必須の設備と言われています。
また、個室の治療室は滅菌が徹底されているか確認してください。 昔は個人が運営する町の歯科医院では個室完備は結構ハードルが高かったようですが、 現在では個室を用意する病院も増えてきています。
手術の仕方
どのような体制でインプラント治療をするのか手術形式と手術に参加する人数を確認しておきましょう。
手術には色々な作業が発生するので、3人以上のチームで行われるのが望ましいです。 一人で手術していると、予期せぬトラブルが発生したときに迅速で適切な対応ができない場合があるのです。
また、できれば麻酔の仕方も確認しておくと良いです。インプラント治療は麻酔を使用するので、 基本的には痛みをあまり感じずに終わることがほとんどだと聞きますが、手術の際に麻酔医が同席していると安心できますね。
費用について明確な説明があること
前述した通り、インプラントは高額治療であり歯科医院にとって大きな利益となる治療方法です。 ゆえに、後から多額な金額を示されないように予めインプラント治療にかかる費用を確認しておきましょう。
手術だけでなくメンテナンスでも費用がかかるので、トータルでいくらなのかを確認しておく必要があります。 費用について明確でクリアな説明をしてくれる歯科医は信頼できます。
人によりますが、3ヶ月~1年に1回はメンテナンスをしたほうが良いそうです。
ちなみに、インプラント治療は1本30万~40,50万円が相場です。 高額なのが当たり前なので、安すぎると逆に治療方法に問題がないか不安です。 相場とかけ離れて安い場合は必ずその理由を確認しましょう。安い理由がわからない場合は他をあたるのも良い決断です。
患者の歯のことを総合的に考えてくれること
インプラントは治療して終わりではなく、定期的なケアが必要です。 治療する歯のことだけを考えている歯科医は患者の歯について全体像が見えていません。
部分的な歯のことだけではなく、口全体の症状を考えて改善点を教えてくれる歯科医が良いでしょう。 親身になってカウンセリングしてくれる歯科医は、患者の歯を直すことを第一に考えている可能性が高いです。
歯磨きの方法や口のケア方法を丁寧に説明してもらえれば、 正しい歯のお手入れができますね。
また、時にはインプラントではなく別の治療方法を提案されることもあるでしょう。 これはインプラントではなく別の治療が患者の歯に適していると判断しているので、 患者の歯の改善についてインプラントに固執せず全体が見えている歯科医だともいえます。
ただ、インプラント治療をやらない理由はしっかりと確認しておきましょう。 明確な理由もなく他の治療方法を勧める歯科医は逆に信頼できません。
歯周病の確認
歯周病のままインプラント治療をするとインプラント周囲炎になる可能性が非常に高いため、 現在歯周病になっていないかチェックをしない歯科医はやめておくべきです。
歯周病及びインプラント周囲炎については以下にまとめてあります。
最後に
歯科医の技術は数値化できるものではないため、どうしても選ぶのが難しくなります。 インターネット上での情報収集も大事ですが、それも限界があるので積極的に足を運んでみるのが良いでしょう。
探し方のおすすめとしては、選ぶポイントで特に重要な「資格・症例数・光機能化インプラント」の3つをクリアしている歯科医院を選び、 そこからその他の設備や手術の仕方が問題ないか等をチェックしていくと良いでしょう。